Black moon U
「本日2回戦はチーム『ライフ・ライオンズ』VSチーム『 Black moon』の試合だー!!」
会場ではラジムがマイクを持って司会を開始していた。
蓮達は既に席に着いていて、只黙々と対戦相手の入場を見ていた。
その中、蓮はのチームの方に釘付けだった。
いや、正確に言えばに釘付けだった。
チームの人の一番後ろを歩いてくるは、その中で一番幼い印象がある。
のチームはさほど珍しい格好とは言えないが、相手チームの奇妙な格好からしてみれば純粋で新鮮な印象がある。
しかもには持ち霊のがついている。
は防具をあまり付けていない為に身軽に見えて、服は黒が中心だった。
「それじゃー行くぜ?レディー…ファイッ!!!」
ラジムの声と共に、ライフ・ライオンズの3人は一斉に飛び出し、オーバーソウルをかけた。
Black moonの3人も相手が出たのを確かめてから飛び出した。
「なぁ蓮?」
試合が開始されるが矢先に、ホロホロが蓮に話しかけた。
「!…何だ?」
自分らしくもなく試合に熱中していた蓮は、はっと我に返って対応した。
「いや、さっき思い出した事なんだけどよ…。『 Black moon』って言うチームって確か
1団体だけでX−LAWSにも匹敵する天使クラスのシャーマンのチームなんだ。」
「…!」
蓮が思い出したかのような顔をした瞬間、ライフ・ライオンズのメンバーが一斉にに飛び掛った。
組織的な動きからして、最初からをターゲットとしていたらしい。
「あぶねぇ!?」
チョコラブが思わず声を上げると共に、3人の技が一斉にに放たれた。
『オーバーソウル―――』
の声が微かに聞こえたかと思うと、3人が飛び掛っている所より遥か後ろには移動していた。
『in無魂刀 電流の道標。』
が技の名前を言い終わると同時にライフ・ライオンズの3人は崩れ落ちた。
観客は一瞬送れて歓声を上げるばかり。ホロホロとチョコラブはあまりの呆気なさに気を取られていた。
蓮は目を見開き、は歓声と共に相手が倒れたのを確認し、敵の躯に背を向けながら彼方を見据えた。
古い飾りの双刀を携え、黒色の瞳を紅に染めて。
そう、、、鮮血のような緋色に染めて。。。